2010年09月07日

最強の組織を作る

組織の力の差はどこからくるのか、それを高めるためにはどうすればいいのか。

組織によって同じような戦略が設定され、同じようなオペレーションのやり方をしていても、組織によって業績に大きな差が出てしまうことがある。
それはやはり、組織の力、すなわち「組織力」に差があるからではないだろうか。

・ なぜ「組織力」の差が生まれるのか
・ どのようにしたら「組織力」を高めることができるのか
・ その中で、ビジネスパーソンとしての資質をどう高め、どう発揮していくのか

という観点から学んでいこう。



【組織力とは何か】

● 組織の力にはさまざまな要素が絡んでくる。

どのような組織構造を持っているか、組織風土がどうか、人事・評価制度、企業理念はどうかといったことが、組織の力に大きな影響を与えてくる。

ただ、企業の存在理由が「社会に対してモノやサービスの付加価値をもたらし、しっかりと利益をあげ、存続していくこと」であるならば、組織の力を構成する要素も、この企業の存在理由を直接支えるものであるはずだ。

すなわち、組織はまず、変化する顧客ニーズを見極め、自社が他社に対して優位性をもって何を提供できるのかを常に理解し、それに合わせて自らを変化させていかなければならない。

次に、それにもとづき迅速にモノやニーズを世の中に送り出し、適切な利益を上げなければならない。

これら2つのポイントこそが、組織の力を定義する際に重要な要素となる。

よって、組織の力とは「組織が自ら変革し、結果を出していく力」に他ならないといえる。


【組織が自ら変革し、結果を出していくためには?】

● 「組織力=遂行能力×戦略能力」であるとここでは定義する。

1)遂行能力=業務や物事を着実に実行していく力

2)現場に染み付いたDNAそのものであり、どうしてもアウトソージングできないもの。

3)結果を出すうえで必要となる卓越した現場の実践力。

4)現場の実践力は、それぞれの組織によってやり方も文化も異なり、その差が企業の優劣となって大きな差をもたらすことになる。


●遂行能力のレベル

▼第一段階・・・着実に業務をやり遂げ改善していく「業務を完遂する段階」

▼第二段階・・・継続的に結果を出し続けていくために人が育ち、組織の至るところで「期待を超える」動きが沸き起こってくる段階




●戦略能力=外部環境の変化に適応していく力(組織の適応力)
●戦略=資源(ひと、もの、かね)配分とその運用の方針
●限られた資源を有効活用するためには、その配分の仕方と使い方が、外部環境、顧客の目から見て理にかなったものでなくてはならない


■策定された戦略は顧客の視点で再度評価されるべきものである


「組織力」=「遂行能力」×「戦略能力」


●「組織力」とは「自らを変革し結果を出していく力」



企業は「遂行能力」と「戦略能力」のそれぞれの段階に応じて、異なる「組織力」を有する3つの領域に分類される。

(1) 望ましい業績や結果を出せない領域⇒弱い組織
(2) 外部環境に適応し結果を出せる領域⇒強い組織
(3) 長期的に継続してよい結果を出せる領域⇒最強の「組織力」を持った組織


【強い組織と弱い組織の分かれ目】

強い組織と弱い組織の違いはどこから生まれてくるのだろうか。

組織は人の集まりだ。よって「遂行能力」も「戦略能力」も結局のところ、その担い手は、その組織に属する人に他ならない。

「遂行能力」と「戦略能力」、その掛け算である「組織力」を左右するのも、やはり人なのである。
「組織力」の差は、その組織に属する一人ひとりの小さな行動様式の違いから生まれる。

全体にとっては小さく見える個々人のレベルでの差異が組織全体で積みあがっていくことにより、根本的な「組織力」の差となって現れてくる。


優れた人が組織内に存在し、彼ら/彼女らがお互いに連携をとりながら組織をリードしていけるかどうかが「組織力」の分かれ目となってしまう。

その優れた人たちは物事をやり遂げ、期待を超える働きをし、そしてまわりの人を育て巻き込んでいくことによって、組織の「遂行能力」を支えていく。

そして常に理屈(ロジック)のレンズを通して物事を理解し、顧客の声に耳を傾けることにより、組織の「戦略能力」を支えている。



【リーダーの役割】

(1) チームを率いるリーダーは経営と現場をつなぎ、組織とそこに属するメンバーがWin-Winの関係を創り出せるか否かの鍵をにぎる最重要人物である。


(2) 最強の組織力をつくり、支えていく原動力はリーダーにこそあり、強い組織と弱い組織を分ける分岐点は、組織に属するリーダーの能力に大きく依存している


(3) リーダーは結果を出していく「遂行能力」と、環境の変化に合わせ進むべき方向性を正しく把握・修正していく「戦略能力」という2つの組織の能力を向上させることが必要。リーダーがその組織の「遂行能力」と「戦略能力」を支えていかなければ、強い「組織力」をつくりあげていくことはできない。


(4) 中間管理職(リーダー、マネジャー)は上にも下にも横にも影響を与えらえる組織の要である

1) 戦略と現場の両方に関われる
・ 戦略能力と遂行能力の両方に深く関わっている

2) 様々な経験・ネットワークを活かすことができる
・ 新しいアイディアを生み出し、正しい判断を下しながら実践していける

3) 資源配分の最適化を図れる

4) 次世代のリーダーを育てられる
・ リーダーは自らのやり方・考え方を次の若い世代に伝承し、遂行能力や戦略能力
を彼ら・彼女らに埋め込んでいける最も重要な立場にいる。


(5) リーダーに求められるものは「やり遂げること」と「人を育てること」であるそのためになにより注意しなければならないのは、自分自身が成長し、魅力あるリーダーであり続けることである。


(6) 「やり遂げる」ために不可欠なポイント

@ ワンランク上で考え、ワンランク下で手足を動かす
A 「聴く力」を鍛える
B 自分の言葉で伝えぬく
C 自らを厳しい環境に立たせる(コミットメントを持つ)
D 「先を読む力」をつける



@ワンランク上・ワンランク下

リーダーは会社の戦略を深く理解したうえで、トップの指示を全体の文脈の中でしっかり把握しなければならない。
そのためにリーダーが常に組織全体の視点から、一段高いレベルに自分を置き、そこから客観的に自らの置かれている立場、これから行おうとしている行動の意味合いを深く考えることは重要だ。

この「ワンランク上の考え」を行うことは、次なるステップの経験を事前に積んでおくことにもつながり、自らの成長を大きく促すことになる。

それと同時に「ワンランク下」に目線を置いて自ら実際に作業に関わっていく姿勢も大切だ。
「下が全部やってくれる」という「丸投げ意識」を避けることにより、チームの結束力やメンバーからの信頼を得ることができるはずだ。


A「聞く力」を鍛える

正確に「聞く力」をつけることがリーダーには必要だ。
顧客が言うこと、上司が言うこと、メンバーが言うこと、それらすべてを正確に理解する必要がある。そのためには、自分なりに話しを咀嚼しながら聞かなければならない。

「聞く力」を鍛えるためには、まずわかる範囲でかまわないので、自分の頭の中に全体像を構築する。

そして、ただ単に相手が話す言葉の表面を理解しようとするだけでなく、相手が伝えたいメッセージは何なのかを意識し、その真意を常に探りながら聞くことが重要となる。

伝える側も、その考えを100%うまく表現できないことが普通だ。常に相手の真意は何か、その裏にあるものは何かを徹底的に聴き取る努力をしなくては、「聞く力」を鍛えることはできない。


B自らの言葉で伝え抜く

「情報の減衰」を止め「力の減衰」を防ぐために、リーダーは伝えることの労力を惜しんではならない。

誠心誠意、自らの言葉で伝え抜くことがとくに重要となる。

ただ「自らの言葉で伝え抜く」ためには、避けて通れない困難も多い。メンバー側に力量のバラツキがあると、個々のメンバーのレベルに応じた説明の仕方をしなければならないし、また、業務をスムーズに行うためには、常に整合性のとれた具体的な指示を出す必要がある。


C自らを厳しい環境に立たせ組織の要であるリーダーにやる気がなければ、メンバーにやる気を起こし、結果を出させることは望むべくもない。

では、自らを厳しい環境に立たせようと思えば、どのようにすればよいのか。

第一に、自分が所属する組織に対してコミットメントを持つことだ。
人は多かれ少なかれ、死ぬまで、こうありたいという理想に近づこうとする生き物である。

組織に対してコミットメントを持つということは、組織の成長や組織の目指しているところと、自分が目指している理想との整合性を見出していくことに他ならない。

そして、組織の成長や部下(後輩)の成長を喜び、使命感・達成感を共有することで、さらに組織へのコミットメントは高まっていくのである。


D「先を読む力」をつける

上司の考えの「先を読む」努力をする。リーダーはトップの進化の先を読むことを楽しみつつ、その進化に応えようとする心がけを常に持つべきである。

「先を読む力」を身につけることは、先々起こりえることを事前に想定し、無駄な作業を排し、備えを固めることを可能にする。





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2010年09月06日

ひとを育てる鉄則

育てる心。

人を育てるにはいろいろな方法がある。
しかし、そのテクニック以上に重要なのは、「育てる心」であるり、育成とは何か、という本質を正しく把握することだと思う。

方法論的には器用でも、心が不十分だと何もできない。
これは育成という問題の重要な特徴である。

「育てる」とは「変化させる」ことである。

「育てる」とか「育成」とかいうのは、よく考えてみると、漠然とした言葉である。

育成の最終目標は、企業人および社会人としての完成度を高めることにあるが、これを実際に行う人に有用な定義は「育成とは相手を変化させる」ことであると、割り切って考えることを奨めたい。

ここで「変化させるポイント」は以下のとおりだ。

(1)まずい癖を直す
(2)新しい能力をつける
(3)態度を変化させる

「育成」を、このように「変化させる」と割り切れば、自分がそれをやっているかどうかがはっきりする。

そこで、あなたに質問。「あなたは人を育てていますか?」



■部下の人生への責任(まず、殺すな)

たとえば「気はいいが、不確実」な人がいる。
こんな人に精緻な仕事をしたもらおうとすると、すぐにその人の馬脚が現れ、ミスを連発したりする。
それがもとで、会社を辞めてしまうことも考えられる等、それが彼の人生を大きく変えることがる。

「気はいいが不確実」なら、人の話を注意深く聞き、指示を復唱し確認してから動けと彼に注意し、何度か繰り返し続ければ、彼はまもなくその癖を克服したかもしれない。

それをせずに厄介払いのごとく扱うと会社にも不利益になる。

幹部は部下の人生を左右する人であり、下手すると部下はだめになってしまう。

他人の人生を支配する大変なことを自分がやっているんだという謙虚な自覚が、育てるためにまず何と言っても大切で、これがないと人を指導することはできない。

「どう育てるか」ということを考える前に、まず「殺さぬようにする」
ことが重要である。(せっかく入ってもらった新入社員だからね。)

あなたはどうだろう? 「殺さないこと」、できてますか?



■もっと人間に力をいれよう

部下や後輩を指導する人は、すべて2つのことをうまく同時に成し遂げないといけない。
1つ目は、仕事の側面、仕事をミスなく完全に管理し、また業績を上げること。

もう1つは、人間の側面、部下と信頼し信頼される関係を作り、やる気を起こさせ、育てること。
この2つである。

仕事をうまくやるためには人間の方は犠牲にしてよいというものでは断じてない。
そんなことがまかり通るような会社では、誰も安心働くことができない。

部下は仕事の手段ではない。

現実の仕事の場では、仕事の面は数字で結果が出、上からもやかましく言われるので一生懸命になりやすく、人間の面は他人にわかるようにはっきりと出ないものだから、得てして仕事の面に偏りがちなる傾向がある。

しかし、仕事の面での真の業績というのは、結局グループの人々の能力の総和、ポテンシャルが上がった程度によって決まるものだ。

もっと「人間の側面」に力を入れよう。
仕事と人間のバランスは人間を60、仕事を40くらいの力の入れ方で、ちょうど良いくらいだ。




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